日本を含めた欧米社会では、一夫一妻制が広く普及していると思います。しかし、現実問題として不倫や浮気など夫婦関係が悪化してしてまうなど、そもそも根本の人間自身が一夫一妻制に対応できていな部分が見えてきます。
そこで記事では、「なぜ現代は一夫一妻制なのか?」や「女性や男性に不倫や浮気がある原因とは?」と考えている人に向けて科学的な知見から紹介をしたいと思います。
なぜ一妻多夫社会は存在しないのか?
世界中の伝統的な社会の大規模な調査によると、83.39%の伝統社会は一夫多妻で、一夫 一妻は16.14%、一妻多夫は0.47%である。
一妻多夫性をとる数少ない伝統社会のほほ すべてが、 「フラタナル・ポリアンドリー」、すなわち兄弟で一人の妻を共有する形態をとっている。
兄弟関係にない男たちが一人の妻を共有する婚姻形態は、人間の社会には事実上存在しない と言っていい。なぜ一妻多夫は例外的なのか。
まず用語を定義しておこう。
前に述べたように、モノガミーは一夫一妻、 ポリジニーは一夫 妻、ポリアンドリーは一妻多夫、ポリガミー(多婚)はポリジニーと同じ意味で用いられること が多いが、厳密にはポリジニーとポリアンドリーの両方を含む。
第2章で述べたように、女性が“建前上は、ただ一人の男性と配偶関係を結ぶ一夫一妻制では、 父性の不確実性は十分に低い。
寝取られ男率(夫が他の男の遺伝子を受け継ぐ子供を自分の子供 と信じて養育する確率)は推定で、アメリカでは13%~20%、メキシコでは10%~14%、ド イツで9%〜17%である。
複数の男たちが一人の女と正式に結婚している場合、どの男も、妻の産んだ子が自分の子かどうか確信がもてないため、子供にあまり投資する気になれない。
父親から十分に資源を与えられなければ、子供が生き延びて生殖年齢に達し、 次世代に遺伝子を伝える 確率は低くなる。
つまり、夫たちが兄弟関係にない 「一妻多夫制」 社会は、消滅のタネをはらん 社会なのである。夫たちが兄弟関係にあれば、妻の産んだ子が自分の子(自分の遺伝子を半分受け継いでいる) でなくとも、少なくとも自分の甥姪(自分の遺伝子の四分の一を受け継いでいる)ではある。
この場合、妻が夫たち以外のよその男とセックスしないかぎり、妻の産んだ子は、どの夫にとっ ても遺伝的に無関係な他人ではない。
したがって、夫たち全員が子供たち全員に投資するモチベ ーションをもつ。
同じ理由で、一夫多妻でも、妻たちが姉妹の関係にある場合が最もうまく行く(ただし、一妻 多夫と違って、一夫多妻は妻たちが姉妹関係にないパターンも広くみられる)。
これから結婚する 女性にとって、あえて既婚男性を夫とすることは、状況しだいで合理的な選択になりうる。
だが、すで に結婚している女性にとっては、夫が新たな妻を迎え入れることは、どんな状況であれ物質的な 利害からは望ましくない。
新たな妻が世帯に入ってくるたびに、自分と自分の子供に与えられる はずの資源の一部が奪われることになるからだ。そのため、妻たちの間で確執が生じる。
それを避けるために、一夫多妻の伝統社会では、男たちは複数の世帯を構えて、妻たちを別々に養うケースが多い。
しかし、妻たちが姉妹関係にあれば話は違ってくる。
もとからいた妻たちも、自分 の妹と甥、姪に夫の資源を分け与えることにはさほど抵抗せず、夫の限られた資源を妻たちが激 しく奪い合うこともなくなる。
オスの性器はメスの貞淑度の指標
人間の社会には一妻多夫はほとんどないといっても、既婚女性が常に夫に貞節を尽くし、夫以外の男とはセックスしないとはかぎらない。
それどころか、進化の歴史を通じて、女性は常に浮 気性だった(「はじめに」で述べた道徳主義的な誤謬の危険性を思いだしていただきたい。
貞節が美徳であるとしても、それが人間の自然の本性とは限らないし、人々が常に貞節であるとも限ら ない。
浮気性が道徳的によいか悪いかは意見の分かれるところだが、進化で形成されてきた自然 な本性であるということは、道徳的な善悪の議論とはなんの関係もない。
なぜ女性が浮気性とわかるのか。
いくつかの証拠がこの結論を支持しているからだ。
まず、現代でも多くの社会で、間 抜けな寝取られ男率はかなり高い。ということは、婚外のセックスは、ヒトを含む動物の雌の 繁殖戦略として進化してきたと考えていい。
第二に、雄の精巣の大きさ(体に対する相対的な大きさ)は、雌の貞節度を知るかなり正確な 指標であることがわかっている。
雌が浮気性であればあるほど、雄は相対的に大きな精巣をもつ。
雌が短期間に多くの雄と交尾する動物では、複数の雄の精子が卵子に達するために競争を繰り広 げることになる。
他の雄の精子を押しのける手っとりばやい方法は、数で圧倒することだ。
した がって、精巣が大きくなる。
ゴリラの集団では、背中に銀色の毛をもつことからシルバーバック と呼ばれる成熟した雄ゴリラがハーレムをもち、雌たちの行動に目を光らせているために、雌が 他の雄と交尾をする確率は低い。
そのためゴリラの精巣は小さく(体重比で002%)、一回の 射精で出す精子数も少ない(5000万個)。
それとは対照的に雌がとんでもなく浮気性で、一頭 のでは決して満足しないチンパンジーの場合、雄の精巣は相対的に大きく(体重比で0.3%)、 一回の射精で出す精子の数も多い(六億個)。
人間はゴリラとチンパンジーの中間だが、どちらか といえばゴリラに近い。 人間の男の精巣は体重の約0.04%~0.08%、一回の射精で出す精 子は2億5000万個だ。
つまり、人間の女は進化の歴史でゴリラの雌よりは浮気性だったが、チ ンパンジーの雌よりは貞淑だったということだ。
女性の貞淑度は進化の歴史を通じて男性の精巣 の大きさにしっかりとあらわれている。
女たちが浮気性でなかったら、男たちはこれほど大きな 精巣をもち、多くの精子を生産することはなかっただろう。
さらに、生物心理学のパイオニア、ゴードン・G・ギャラップらによれば、ペニスの形態も進 化の歴史で人間の女性が浮気性だったことを裏づけているという。
人間のペニスは、他の多くの 霊長類のペニスとはっきり異なる独特の形をしている。
とくに、亀頭がくさび形である点が特徴 的だ。 「亀頭後部の直径は、陰茎の直径より大きく、亀頭と陰茎のつなぎ目の冠状の隆起が陰茎に対して垂直になっている」 加えて、人間の男は射精に先立って、ペニスを臓に押し込む動作を繰り返す。
ペニスの特徴 な形とこのビストン運動により、「他人の精子を子宮頸管から排出できて短期間に複数の 男性とセックスを行っていても、この動作により射精の前に他人の精子をかきだすことができる」 言い換えれば、人間のペニスは、他人の精子を取り除く道具」だということだ。
進化の歴史を通じて、女性たちが夫以外の男たちとセックスをしてこなかったら、ペニスは今のような形にな らなかったし、射精前のビストン運動も不要だっただろう。
男性の性器のサイズと形、さらに男 性がそれをどう使うかに、女性が進化の歴史を通じて浮気性であったことがはっきりとあらわれ ているのである。
現代の欧米社会はなぜ一夫多妻なのか?
これまで述べてきたように、人間の社会では一妻多夫の婚姻形態はほとんどみられない。
言い換えれば、人間の社会はほぼ例外なしに一夫一妻制か一夫多妻制をとっているということだ。
だから、ポリガミー(多婚)とポリジニー (一夫多妻)がしばしば同義語として用いられるのであ る。さらに言えば、人間の社会で圧倒的に多い婚姻形態は一夫多妻である。
一般的に欧米の先進国の人々は、一夫一妻が自然でノーマルな婚姻形態だと考えている。 ユダヤ=キリスト教の伝統 も一夫一妻が唯一の自然な婚姻形態としている。
にもかかわらず、世界中を見渡しても単婚制が 守られている集団は少数派だ。
なぜかユダヤ=キリスト教の伝統に反して、ヒトの自然な婚姻形態は一夫多妻であるからだ。
「自然 な」というのは、進化の歴史のほとんどを通じて、人間の婚姻形態は一夫多妻だったということ である。
社会が厳格に一夫一妻制を課すようになったのは、ヒトの進化の歴史ではつい最近のことで ある。
とはいえ、結婚制度のような社会の慣習は化石に刻まれるわけではない。
ではなぜ、 一万 年以上も前の祖先の環境で、ヒトの婚姻形態が一夫多妻だったと断言できるのか。
実は、祖先が一夫多妻だったことを示す痕跡は私たちの体にしっかりと刻まれているのだ。
霊長類に限らず動物の一夫多妻の度合いと、体の大きさの性差 (雄が雌よりどのくらい大きいか) には明らかな関連性がある。
一夫多妻であればあるほど、雄と雌の体の大きさが違ってくる。
とえば、完璧に単婚であるテナガザルは、雄も雌も身長、体重ともにあまり変わらない。
極端な 一夫多妻であるゴリラは、身長では雄が雌の1.3倍、体重は2倍もある。
国の人々は、一夫一妻が自然でノーマルな婚姻形態だと考えている。
ユダヤ=キリスト教の伝統 も一夫一妻が唯一の自然な婚姻形態としている。
にもかかわらず、世界中を見渡しても単婚制が 守られている集団は少数派だ。
人間はその中間だが、ややテナガザルのほうに近く、平均して男性の身長は女性の1.1倍、体 重は1.2倍である。
つまり進化の歴史で、人間はゴリラほど極端な一夫多妻ではなかったが、 テナガザルのような徹底した一夫一妻でもなく、マイルドな一夫多妻だったということだ。
このように体格の性差から、ヒトの自然な婚姻形態は一夫多妻であることがわかるのである。
男よりも女が小さくなった
そこで提出されたのが、一夫多妻の社会では、女の子を早く成熟させるような圧が働くと いう説明だ。
一夫一 妻の社会では、大人の男はほとんど結婚しており、初潮前の女の子の相手は同年代の男の子しか いない。
同年代の男の子はまだ結婚する準備ができていないから、女の子を早く性的に成熟させ るようなインセンティブはない。
一方、一夫多妻の社会では、既婚の男が2人目3人目の妻を 迎えられる。
そのため、早く初潮を迎えた女の子は、村のリーダー格の裕福な男の幼妻になれる。
女性は初潮を迎えると身長の伸びがほとんど止まるため、早く初潮を迎えると、小柄になる。
つまり、一夫多妻では女の子たちが早く初潮を迎えるために、小柄になり、 サイズの性的二型が生 じたというのだ。
この説をさらに裏づける証拠として、多様な文化圏で行った調査の結果、一夫 多妻の社会の女性は単婚社会の女性より身長が低いが、男性の身長はあまり差がないことが確認 されている。
婚姻形態を決めるのは女
ヒトの婚姻形態が本来的に一夫多妻であるなら、 なぜ現代では多くの文化圏で 一夫一妻制が採用されているのだろう。
女性が一夫一妻を望ん だからだという説がある。繁殖のために雌が雄よりも多くの投資をする種(ヒトもそうだ)では、 セックスと配偶関係は、雌の選択で決まる。
雌が望めば、そして誰が望んだときにのみ、雄はセ ックスができるのであり、力づくのレイプをする以外に)雄にはほとんど選択権はない。
ヒトも例外ではない。
多くの(もしくは大半の女性が個人のレベルで一夫一妻を選べば、一夫 一妻の婚姻形態が社会制度として定着し、多くのもしくは大半の女性が一夫多妻を望めば、一夫多妻制が定着するだろう。
では、女性たちに一夫一妻制や一夫多妻制を遊ばせるのは何だろう。
社会の婚姻形態を決定する重要な因子は、男たちの間の資源の格差。最も富める男と最も貧しい男の差である。
貧富の差 が大きい社会、持てる者が持たざる者より極端に裕福な社会では、女たち(そしてその子供たち) は少数の裕福な男を共有するほうが豊かに暮らせる。
非常に裕福な男の資源の半分なり4分の1、 あるいは格差が極端に大きければ10分の1のほうが、貧しい男の資源全部より多いからだ。
劇作家のジョージ・バーナード・ショーの言葉を借りれば、「女たちは損得を嗅ぎ分ける鋭い直感 から、三流男の持てるものを独占するより、第一級の男の10分の1の分け前にあずかるほうが 「得だと知る」のである。
一方、資源格差が小さい社会、富める男と貧しい男の所得にさほど大きな開きがない社会では、 金持ち男の資源の半分は貧乏男の資源全部より少ないため、女たち そしてその子供たちとし ては金持ち男の資源を分け合うよりも、貧乏男の資源を独占するほうがいい。
かくして、資源格差の大きい社会は、一夫多妻となり、より平等な社会では一夫一妻となる。これはもともと鳥類 の配偶システムを説明するのに打ち立てられた一夫多妻の値モデルを、人間社会にあてはめた 説明である。
このように人間を特別扱いせず、他の動物種と同列に論じる のが進化心理学の基本的な立場だ。
一夫多妻制が定着するだろう。
人間の婚姻形態は本来的には一夫多妻なのに、欧米の先進国が一夫一妻制をとっているのは、中曲と比べて、これらの国々では男たちの資源格差が小さいからだ。
一般的に、資源格差は狩猟探 集から遊牧原始的な栽培、農耕へと生産手段がより複雑になるにつれ広がり、高度に発達した 農業社会で頂点に達する。
そ の後、工業化によって格差は縮まる傾向がある。
女性たちが個人のレベルで一夫多妻ではなく一夫一妻を選ぶようになると、全体として一夫一 妻が社会の制度や規範になる。
多くのもしくは大半の女性が一人の男性と配偶関係を結べば、 社会には一夫一妻の制度が定着する。
しかし、建前上は一夫一妻であっても、一夫多妻とい う人間本来の性質を完全に抑えきれるわけではない。
全ての人間社会は事実上の一夫多妻
人類の歴史を通じて、金持ちで権力のある男たちは、形式的には一夫一妻の結婚生活を営んで いても、常に愛人その他婚外の性的パートナーをもち、多数の女性と配偶関係を結んできた。
現代でもそうだ。
アメリカやカナダの裕福な男たちは、既婚か否かにかかわらず。
比較収入の少ない男たちよりも多くのセックスパートナーをもち、より頻繁にセックスをしている。
リッチな男たちは売春婦を買う金があるからではない。買春の確率は、金持ち男も安月給男も変 わらない。
裕福な男たちは売春婦を買う必要がない。
彼らには女たちが群がってくるのだ。
だから、より多くのセックスパートナーをもち、より頻繁にセックスできるまた、名目的な一夫一妻制社会の多くは離婚を認めている。
そして、アメリカをはじめ、多く の社会では、離婚は簡単に成立し、離婚率も高い。
簡単に離婚できる法律のもとでは、いわば時 期をずらした一夫多妻が可能になる(男たちは離婚と再婚を繰り返すことで、いちどきにではな く、一生のうちに何人もの妻をもてる。
アメリカでは、離婚後に再婚できるかどうかを占う最も 決定的なファクターは性別だ。
多くの場合、男性は再婚し、女性は再婚しない。
男性は年を重ねるにつれ、収入と地位が上昇して、女性にもてるようになるが、女性は年をとれば繁殖価が低下して、配偶相手としての魅力を失うからだ。
もちろん、 離婚後に再婚し、生涯のうちに複数の夫をもつ女性もいるが、それよりもはるかに多くの男性が 離婚と再婚を通じて生涯のうちに多くの妻をもつ。
名目的には一夫一妻の現代の欧米社会でも、離 婚が法的に認められるかぎり、事実上は一夫多妻になっているのだ。
一夫多妻は女、一夫一妻は男にメリット
男たちの間に資源格差があれば、大半の女たちには一夫多妻のほうが 望ましい。
一夫多妻なら、複数の女たちが裕福な男を共有できるからだ。
一夫一妻では、貧しい 男と結婚しなければならない。
格差が十分に大きければ、裕福な男の資源の一部のほうが、貧し い男のすべてよりも大きく、裕福な男を他の女たちと共有するほうが得な 唯一の図は、非常に魅力的な女性の場合である。
彼女は、どんな状況下でも (一夫多妻であれ、一夫一妻であれ)、非常に裕福な男と結婚できる。
一夫一妻社会なら、裕福な夫の富を独占で きるが、一夫多妻社会なら、自分より魅力の劣る女たちと夫の富を分かち合わなければならない。
したがって、非常に魅力的な女には、一夫一妻のほうが望ましいが、他のほとんどの女たちにと っては一夫多妻のほうがメリットがある。
男にとっては、まさにその逆である。
大半の男性は一夫一妻のほうがいい。
どんな男も妻を一 人確保できるからだ。
たしかに、もてる資源の少ない男は繁殖価の低い女としか結婚できないだ ろう。
それでも、繁殖のチャンスがまったくないよりましだ。この場合も、非常に裕福で権力のある男は例外である。
彼らは一夫多妻制なら多くの妻をもつが、一夫一妻社会では妻を一人 (非常に繁殖価の高い女であれ) しかない。
つまり、 非常 にもてる男には一夫多妻のほうが都合がいいが、その他大勢の男にとっては一夫一妻のほうが救 いがあるということだ。
男たちが一夫多妻に憧れるのは、大勢の妻たちに囲まれて、鼻の下を長くしている自分を思い 描くからだろう。
彼らが気づいていないのは、ハーレムをもてるのは、ごく少数の男たちだけだ ということである。 一夫多妻社会では、大半の男は妻をもてない。
運がよければ、一人はもてる かもしれないが、その妻は一夫一妻社会でもつことができた妻よりも、はるかに繁殖価の劣る女 になるだろう。
一夫多妻制では、それより望ましい女はすべて、より望ましい男の妻になっているからだ。
そう、大半の男たちにとって、一夫多妻は決して羨ましい制度ではないのである。
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