タンパク質は、組織の構築と修復、そして体内へのエネルギー供給に重要な役割を果たす必須多量栄養素です。

 そのため、プロテインサプリメントは、アスリートやボディビルダー、フィットネス愛好家の間でますます人気が高まってきています。

 しかし、市場には非常に多くの種類のプロテインパウダーがあり、どれが本当に効果的なのかを判断するのは難しいかもしれません。

 この記事では、さまざまな種類のプロテインサプリメントの科学的根拠を検証し、その利点と欠点に関する質問に答えます。

ホエイプロテインはソイプロテインより筋肉に良い

 結論からいえば、ホエイプロテインソイプロテインには差があります。

 まずアミノ酸のバランスが違い、ホエイプロテインのほうがBCAAやロイシンの量が多いです。

 どちらも筋肉の発達には不可欠な成分であり、この点ではホエイプロテインのほうに軍配があがります。

 この件については2009年の実証研究もあり、参加者たちにホエイプロテイン、カゼイン、ソイプロテインの3種類を飲んでもらい、それぞれの効果を調査しました。

 その結果は以下のようになっています。

 グラフ上ではホエイプロテインが数値としては、一番高いです。

 さらに詳細な数値については以下のようになっています。

  • 安静時にホエイプロテインを飲むと、ソイプロテインより筋肉量が18%アップ
  • エクササイズ後にホエイプロテインを飲むと、ソイプロテインより筋肉量が31%アップ

 タンパク質の合成にはロイシンが不可欠で、ソイプロテインではロイシンの量が足りないようです。

 また2006年の実験でも似た結果が出ており、筋トレ後の参加者にホエイプロテインとソイプロテインを飲んでもらったところ、6週間後の結果なりました。

  • ホエイプロテイン:筋肉量が2.5kgアップ
  • ソイプロテイン:筋肉量が1.6kgアップ

 ただし、「ホエイプロテインとソイプロテインの効果は同じ」という研究も少なからず存在するため、まだソイプロテインが悪いって結論が出たわけではありません。

ホエイプロテインとソイプロテインは大差なし

 エセックス大学などによる研究では、過去のプロテイン研究から質が高い9件のデータをまとめ、「ソイプロテインでも筋肉が育つか」という点を調べたメタ分析を行いました。

 この研究は以下のような点を調べるために行われました。

  • ソイプロテインとホエイプロテインに筋肉のつき方の差はあるのか?
  • ソイプロテインとホエイプロテインによる体型の変化には差があるのか?

 参加者は18歳〜58歳の男女で、実験に使われたプロテインの量は1日12g〜86gぐらい。実験期間は6週間〜36週間となっております。

 そして全てのデータをまとめたところ、以下のようなことが分かりました。

  • ソイプロテインとホエイプロテインに目立った違いはない

 筋力と筋肉量のどちらとも、ソイプロテインでホエイプロテインと同じぐらい発達するそうです。

 ソイプロテインのアミノ酸バランスからみると、不思議な結果になっております。

 そもそもプロテイン研究って、筋トレが終わってから3時間〜5時間のタンパク質合成しか測ってないケースが多いので、長期的な目で見れば、ソイプロテインのアナボリック効果が低くても問題はないということなのかもしれません。

 ちなみに、このデータの弱点は50代以下の人が大半を占めている点です。

 人間は年を取るほどタンパク質が必要になりますので、高齢者にはホエイプロテインのほうが効く可能性は否定できないと思います。

 しかし、いずれにせよ長期的に見ればソイプロテインもホエイプロテインも大差はないようなので、筋肉の発達については好きな方を選べば良いのではないのでしょうか。

菌から作ったマイコプロテインは筋肉に効く?

 近ごろ話題の食材に「マイコプロテイン」があります。

 マイコトキシンの「マイコ」、つまり菌から作り出したプロテインのことです。

 マイコプロテインは高タンパクで食物繊維も豊富でして、味も悪くないらしいんですね(残念ながら食べたことはない)。

 アミノ酸のバランスも良くて、特に筋肉の発達に欠かせないロイシンを多くふくむんで、筋肉玄人からの注目も熱かったりします。

 そこで新しいデータは、「マイコプロテインとミルクプロテインはどちらがいいのか?」を調べておいりました。

これは20人の健康な若者(平均22歳)を対象にしたテストで、全体を2つのグループに分けてます。

  • 筋トレ後に31gのミルクプロテインを飲む(そのうちタンパク質は26.2gで、ロイシンは2.5g)
  • 筋トレ後に70gのマイコプロテインを飲む(そのうちタンパク質は31.5gで、ロイシンは2.5g)

 その上で全員の血液と筋肉のサンプルを取り、プロテイン摂取の直後と4時間後に筋肉のタンパク質合成がどうなったかをチェックしました。

その結果を簡単にまとめると以下のような感じです。

  • タンパク質合成レートはミルクプロテインよりもマイコプロテインの方が大きかった(0.035 ± 0.008 〜0.056 ± 0.005% vs 0.024 ± 0.007 〜 0.072 ± 0.005%)
  • 特に4時間後の調査では、マイコプロテインの方がかなり成績は良かった(0.065 ± 0.004 vs 0.054 ± 0.004%)

 全体を見るとマイコプロテインの方が良い成績が出ているようです。

 とはいえ、もちろんこの研究にも以下のような判断が難しいポイントがあります。

  • 短期的なタンパク質合成の変化が、長期的な筋肉量の変化につながるかはわからない
  • ロイシンの量はそろえているが、トータルのタンパク質量(31.5 g vs 26.2 g)とカロリー (238kcal vs 108kcal) はマイコプロテインの方が多い

 筋肉量アップにロイシンが欠かせないのは確かですが、それだけが大事というわけでもないです。

 あと、2つのプロテインでカロリーの差が大きいのが気になった方もおりしょうが、これはマイコプロテインがふくむ脂質のせいです(9g vs 0.3g)。

 この辺りがマイコプロテインで良い成績が出た理由なのかもしれませんね。

 なぜなら、いくつかの先行研究ではタンパク質に資質を組み合わせたほうが筋肉が増えやすくなる可能性が指摘されているからです。

 例えば、卵の白身だけを食べるよりも黄身といっしょの方が良かったり、スキムミルクよりも全乳のほうが良かったりと、マイコプロテインが本当に有利なのかはまだ不明な点が多いです。

 ちなみに、この研究で使われたマイコプロテインは「クォーン」(Quorn)で、イギリスでは普通に販売もされています。

 現状ではホエイプロテインよりも2倍〜3倍の費用がかかるので筋トレに使うのは現実的ではないでしょう。

「ビーフプロテイン」は筋肉がつきやすいか?

 一説には、ビーフプロテインはホエイよりも吸収率が高く、すばやく筋肉がつくと言われております。

 過去にはボディビルで世界一になった選手もビーフプロテインを愛用してたことがありまして、ガチな筋肉好きほど注目している印象ですね。

 ただ、以上の話はあくまで仮説でして、ハッキリしたデータがなかったのが難点。そこで、最近になってタンパ大学がよい実験(1)をしてくれまして、「ビーフプロテインって本当にいいの?」ってとこを調べてくれたんですよ。

これは41人の男女を対象にした実験で、全員を以下の4グループにわけております。

  • ビーフプロテインを毎日飲む
  • チキンプロテインを毎日飲む
  • ホエイプロテインを毎日飲む
  • 糖質を毎日飲む(コントロール群)

 用量はそれぞれ48グラムずつで、トレーニング前と夜中の2回にわけて飲んでもらったみたい。実験期間は8週間で、週3の一般的な筋トレメニューをこなしてもらったそうな。

 結果は以下のグラフのようになりました。Aが筋肉の増加量で、Bが体脂肪の減少量です。

 全てのプロテインで同じように筋肉が増え、同じように体脂肪が減っていました。

 ちなみに、このグラフだと糖質も同じ変化が出たように見えますが、統計的に有意なのは★マークがついたとこだけです。

 結論としては「ビーフプロテインに大きなメリットなし」という印象が強いです。

 当然、まだサンプル数が少ないので断定はできないですが、高い商品を買うのなら安いホエイプロテインで良いと思います。

 具体的には、乳糖でアレルギーが出ない方なら「アルプロンWPC」とかです。

 アレルギー体質なら「ファインラボWPI」とかがよろしいのではないかと思われます。

「ライスプロテイン」は効果はあるの?

 確かにホエイプロテインは非常に優秀ですが、アレルギー体質の方にはオススメできません。

 その点、ライスプロテインは発芽玄米から作られており、アレルギー物質はほぼゼロです。

 これは腸内が敏感な方も使用できるようになっております。

 ただし、「ホエイプロテインと比べて効果はあるのか?」と聞かれるとお答えが難しいところではあります。

 というのも、ライスプロテインって歴史が浅い商品のためデータが充実していません。

 というわけで、まずは各プロテインのDIAAS(消化性必須アミノ酸スコア)を見てみましょう。これは、アミノ酸がどれだけ腸でどれだけ消化されるかを表した数値です。

 プロテインが好きな方なら、アミノ酸スコアとかPDCAASなんて言葉をご存じでしょうが、DIAASはその最新版と考えてください。

 とにかく、現時点では「プロテインの質が分かりやすい指標」とされている数値です。

 2012年にマッセー大学が行ったレビュー(1)だと、各プロテインのDIAASスコアはこんな感じです。

  • ホエイプロテインアイソレート 1.09
  • ホエイプロテインコンセントレート 0.97
  • ソイプロテイン 0.90
  • ピープロテイン(えんどう豆) 0.82
  • ライスプロテイン 0.37

 ライスプロテインのスコアが段違いで低いですね。

 ではライスプロテインがダメかと言えば、完全にそうとも言い切れないです。

 実際、2013年にタンパ大学がライスプロテインとホエイプロテインの比較を行ってまして、良い成績を出しています。

これは24人の学生を対象にした実験で、の2グループにわけて週3の筋トレをしてもらったんですね。

  • 1日にライスプロテインを48g飲む
  • 1日にホエイプロテインを48g飲む

 そこから8週間後の結果をくらべてみたところ、両グループに目立った差はありませんでした。

 筋肉量、筋力、体脂肪の減少率など、いずれも同じように改善してたそうです。

 意外とライスプロテインも役立ってくれそうではありますね。

 ただしこの実験には難点もあり、それが以下の2つです。

  • コントロールグループ(プロテインを飲まない群)がない
  • 1日に48gもプロテインを飲んでいる

 ちなみに、参加者は1日の総カロリーの25%をタンパク質にしてたそうで、ここに48gもプロテインを追加したら、どんな商品でも効果は出る可能性はあると思います。

 そんなわけで、現時点でライスプロテインに言えることは、以下のの3点です。

  • アレルギー体質の人には間違いなくライスプロテインはアリ
  • ただし、ホエイより質は低いので、アレルギー以外の人が選ぶほどのメリットはない
  • ライスプロテインを飲むときは、十分にハイプロテインな食生活を心がける

 ベジタリアンの方やアレルギー体質の方は選択肢が少ないので、ライスプロテインは十分に良い商品かと思います。

「プロテインは1回25gまで」は正しくない

 筋トレ タンパク質が必須ですがよく問題となるのが「1回のプロテインは、何gまで飲めばいいのか?」という点です。

 たいていの筋トレ本には「プロテインは1回20g〜25gまで」と書いてあると思います。

 しかしスターリング大学から出た論文では、「プロテインは1回40g飲んだほうが効果がある」という結論を出しました。

 これは30人の男性を対象にした実験で、「 1回に必要なプロテインの量って筋肉量によるんじゃないの?」という疑問を調べました。

 個人によって筋肉の量は大きく違うので、それによってプロテインの上限も変わる可能性を考えたようです。

 実験の参加者は、週2回〜3回のペースで筋トレをしている人を厳選し、全員の筋肉量(LBM)を調べた上で、2つのグループに以下の分けました。

  • 高LBM=筋肉量が70kg以上
  • 低LBM=筋肉量が65kg以下

 さらに全員に普段と同じレベルの筋トレを2週間ほど、エクササイズ後に以下のプロテインを飲んでもらいました。

  • 20gのプロテインを飲む
  • 40gのプロテインを飲む

 そしてどんな結果が出たかと言いますと、以下のようになっています。

  • 40gのプロテインは、20gのプロテインよりタンパク質の合成量が20%高くなる
  • 筋肉量が多かろうが少なかろうが、タンパク質の合成量は同じぐらい高くなる

 完全に定説と食い違う結果になっています。

 その理由を断言するのは難しいですが、以下のような点が関係していると思います。

  • 過去のデータは「足の筋トレ」のみでタンパク質の上限を計っていた
  • しかし、今回の実験では「全身の筋トレ」をした後にプロテインを飲んでいる

 つまり全身の筋肉をくまなく刺激した場合は、実は20g以上のプロテインが必要になってくるのではないか?というものです。

 もちろん、プロテインの質とか参加者のトレーニングレベルも関係すると思うので、いちがいには言えない話ではあります。

 ひとまず現時点で言えるのは、以下のような点です。

  • 1日に全身を鍛えるトレーニングをしてる人は、1回40gでもメリットはあるかも
  • もし飲みすぎたとしても、そのぶんだけ筋肉の分解は抑えられるので決してムダにはならない

 プロテインを20g増やす程度なら大したカロリーでもないので、試してみても良いのではないでしょうか。

プロテインで筋肉は27%も増える

 プロテインで筋肉が増えるというのはもはや常識ですが、「では具体的にどれぐらい増えるの?」という点が話題にあがると、定説がなかったりします。

 さらに多くの筋トレ好きが「プロテインは良い」と言う一方で、2016年のレビューでは「プロテインの効果は意外と少ない」という反論もあり、プロテインのコンセンサスはそこまでなかったりしました。

 そんな状況下で、「プロテインでどれだけ筋肉と筋力が増えるか」という点を調べた論文が発表されました。

 これは、過去に出た「プロテインと筋トレ」に関する実験から、精度が高い49件を選んでまとめたものです。

 全体的なデータの傾向を並べると、以下のようになっています

  • 実験の期間は6〜52週間(平均13週間)
  • 筋トレの量は週2〜週5(平均週3回)
  • 1エクササイズ内の筋トレの種類は1〜14種(平均7種)
  • 1セッション内のセット数は1〜12回(平均4セット)
  • 1セット内の回数は3〜25回(平均9回)

 数値に幅がありますが、平均値を参考にしていただければと思います。

 また、プロテインの用法用量は以下のようになっています。

  • 1日4〜106グラム(平均36グラム)
  • 筋トレ後に5〜44グラムを飲む(平均24グラム)
  • 23の研究がホエイプロテイン、13がミルクプロテイン、10が食事からのプロテインを使用
  • 追加分のプロテインは1日平均23グラム

 こちらもやはり数値の幅が大きいので平均値を推奨です。

 その上で、全体的な結果は以下のようになっています。

  • 1RM(1回で持ち上げられる最大の重量)が2.5kg増える
  • 筋肉量が0.3kg増える(27%)
  • 体脂肪は0.4kg減る
  • 筋肉の太さ(筋横断面積 )は38%増える
  • 体重は変わらない(筋肉量アップで体脂肪減少が相殺される)
  • 最大筋力も変わらない

 これをさらに細かく分けると以下のようなグループになります。

  • 筋トレ歴が長い人の場合、1RMが4.3kg増える、筋肉量が1.05kg増える
  • 筋トレ初心者の場合、1RMが1.0kg増える、筋肉量が0.15kg増える
  • 若い人は筋肉量が0.55kg増えて、高齢者は0.06kg増える

 この数値を以下のような解釈をすることもできます。

  • 13週のトレーニングで筋肉量が27%ぐらい上乗せされるっては素晴らしい
  • 筋力については筋肉量ほどの影響はない。ただし9%の増加は競技者には美味しい

 「プロテインで筋肉が0.3kg上乗せされる」と聞くと効果が薄いように感じますが、数年ほど地道に続けたることで差は大きくなります。

 また、このデータでは筋肉量アップに必要な全体のタンパク質量も計算しており、以下のような結論になっています。

  • 平均では体重1kgあたり1.6gも飲めば十分だが、95%信頼区間は1.03g〜2.2gの間である

 多くの人は1日に体重1kgあたり1.6gのタンパク質を摂れば問題ないが、2.2gまで増やしても良い影響が出続けるケースもあるようです。

プロテインパウダーは、どこまで飲むとムダになるのか?問題

 筋トレの本を呼んでいると、よく「プロテインの摂取は1回につき20g〜30gまで」ってフレーズが出てきます。それ以上のプロテインを飲んでもエネルギーとして消費されるだけで、筋肉の発達には結びつかないって説ですね。

 2014年に出た論文では、英スターリング大学が48人の男性に筋トレをしてもらったうえで、以下の4パターンでプロテインを飲んでもらった上で調査を行いました。

  • 10gのプロテインを飲む
  • 20gのプロテインを飲む
  • 40gのプロテインを飲む
  • プロテインを飲まない

 それから4時間後に検査を行い、タンパク質の合成量(=筋肉の発達度)と、アミノ酸の分解量(=エネルギーとして使われている量)をくらべたわけです。

 その結果は以下のようになりました。

  • 10g=筋肉への影響はなし
  • 20g=タンパク質合成量が49%アップ
  • 40g=タンパク質合成量が56%アップ

 とりあえず、飲めば飲むほど筋肉の量は増えるものの、その効果は先細りしていく感じですね。

 コストのことを考えると20gぐらいがベストなのかもしれません。

 また、2013年にも似たような研究が行われてまして、こちらはエクササイズの12時間後に、以下の3パターンでプロテインを飲んでもらったもの。

  • 1.5時間ごとに10gのプロテインを飲む
  • 3時間ごとに20gのプロテインを飲む
  • 6時間ごとに40gのプロテインを飲む

 結果は同じで、やはり20gを飲んだグループがもっともタンパク質の合成量が増えました。

 やはりタンパク質の合成に関しては20gがベストのようです。

 とはいえ、余分にとったプロテインも、決してムダになるようではありません。

 2013年の論文によると、アミノ酸の1つであるロイシンが分解された際にできる代謝物には、タンパク質の分解をゆるめる効果がある(=筋肉の減少スピードが減る)そうです。

 当然ながら、筋肉を増やすには、以下のような2つの要素が必要なわけで飲み過ぎたプロテインも十分に役に立つことになりますね。

  • タンパク質の合成量を上げる
  • タンパク質の分解量を少なくする

 同論文は以下のようなことを述べています。

筋肉のタンパク質同化(※筋肉の発達)の範囲は、タンパク質の合成量だけで決まるわけではない。筋肉のタンパク質合成量とタンパク質の分解率を合わせた総合的なバランスが重要なのだ。筋肉のタンパク質同化に関しては、事実上、食事からとるアミノ酸やタンパク質の量に上限はない。

 確かにタンパク質の合成に必要なのは20g程度だが、筋肉の分解を止める効果もあわせて考えると、プロテインの上限は決めづらいそうです。

ホエイプロテインは食事のタンパク質より良いか?

 ホエイプロテインは消化がいいので、食事からタンパク質を摂るよりも効果が出やすいのではないか?という仮説があります。

 いまのところ参考になるのが、2016年にスキッドモア大学が行った実験です。

 肥満気味の男性30人を対象にした実験で、全体を以下のようにわけました。

  • ホエイプロテイングループ:1回20〜25gのホエイプロテインを1日に6回ずつ飲む
  • 食事プロテイングループ:1回20〜25gのタンパク質を1日に6回ずつ食事から摂る

 この状態で、全員には「好きなだけ食事をしてよい」と指示しました。

 また特にカロリー制限は行わず、タンパク源の違いでどんな差が出るかを確かめました。

 食事プロテイングループのタンパク源は、卵白、ギリシャヨーグルト、魚、鶏肉、牛肉、カッテージチーズなどで、いずれもホエイプロテインに比べれば消化はかなり遅い食品ばかりです。

 補足として、ホエイプロテイングループが使ったのは、Optimum Nutrition社の「ホエイプロテイン」でした。

 実験の期間は16週間で、全員には同じトレーニングメニューが指示されております。

  • 筋トレ;1回10〜15回を2〜3セット
  • インターバルトレーニング:「30〜60秒の全力スプリント → 2〜4分の休憩」のサイクルを7〜10セット
  • ストレッチ:ヨガやピラティスをだいたい60分かけて行う
  • 持久走:最大心拍数の60%ぐらいの負荷で60分ほど走る、または水泳

 それぞれのメニューを週1のペースで実践して、最後にDXA法で全員の体を調べました。

 実際にどんな違いが出たかと言えば、以下のような結果になっています。

  • 両グループとも体重は5%減
  • ウエストサイズはホエイプロテインの勝ち(-16% VS. -8%)
  • 両グループとも脂肪は11%減
  • 内臓脂肪はホエイプロテインの勝ち(-28% VS. -18%)
  • 両グループとも、ベンチプレスやレッグプレスなどの筋力アップ率は同じ
  • 両グループとも、コレステロール、インスリン、血圧などの数値には変化なし

 この結果の解釈は様々ですが、「食事からのタンパク源で十分ではないか」という考え方もできますね。

 ウエストサイズと内臓脂肪についてはホエイプロテインが上回ってますが、現実的に考えると体に合わないプロテインを我慢して飲むほどのメリットでもないと思います。

 それ以外の数値については、別にホエイプロテインが上回っているわけでもありません。

 調査を行った研究者は以下のように述べています。

今回の実験結果は、ホエイプロテインと食事のプロテインの両方とも、体型と健康レベルを改善するには同じぐらい効果的なことを示している。

 もちろん、これは肥満気味の成人を対象にしているため、筋トレ歴が長い人だと結果も違うんでしょうが、「ホエイプロテインor食事」というのはあまり気にするところではないと思います。

女性はホエイプロテインで筋力をキープ

 ホエイプロテインが筋肉に効くのは常識で、筋トレとホエイプロテインを組み合わせると、筋肉は増え、体脂肪は落ちるのため初心者から上級者まで使用できる代物です。

 ただし、ここで問題になるのが「女性でもホエイプロテインのメリットは得られるのか?」という点です。

 なぜならプロテイン研究は男性の参加者がメインの場合が多く、女性を対象にしたデータは珍しい部類に入ります。

 そのため、ホエイプロテインのメリットっは男性を中心にした知見がほとんどであるため、女性に適応して良いのかは不明な点ではあります。

 そこでパデュー大学は、過去に行われた1845件のプロテイン論文から信頼性が高い13件を抜き出したメタ分析を行い、「女性とプロテインの関係」について女性だけにマトを絞って効果をチェックしました。

 その際に、研究者は以下のようなことも述べています

ほとんどの研究は男性を対象に行われている。多くのデータはホエイプロテインが男性の体型を改善することを示しているが、同じ効果を女性でも得られるかは満足な証拠がない。

 実験の期間は約6週間、1日に20g〜40gのプロテインを飲んでるケースが多めです。

 そして実験の結論は以下のようになっています。

  • 全体的な結論で言えば「ホエイプロテインは女性の体型改善に役立つ」と言える
  • カロリー制限をしつつプロテインを飲むと、筋肉の減少をおさえながら体脂肪が減りやすくなる
  • ただし、筋トレをしながらプロテインを飲んだ場合は特に筋肉が増える効果はなかった
  • 大きくデータを見れば、プロテインで女性の体脂肪が減るということはない
  • 女性がプロテインを飲んでも筋肉質の体にはならない

 つまり、女性の場合はプロテインを筋肉量のキープに使うべきということが分かります。

 カロリーを制限するとどうしても筋肉が減ってみすぼらしい体になってしまうので、これを防ぐためにプロテインを飲むのは有効だと思います。

 筋トレへの効果は確認されなかったんで、増量期(=筋肉を増やしたいとき)にプロテインを飲むのはあまり意味がないと言えます。

リバウンド防止にプロテインは微妙

 ダイエットの悩みといえば専らリバウンドのことを指すと思います。

 2005年に出た有名なレビューによれば、ダイエットに成功して1年後にリバウンドしない人は全体の20%程度との結果が出ています。

 そして「リバウンドに効果があるのではないか?」と考えられているのがプロテインです。

 タンパク質が食欲のコントロールに効くのは有名な話で、さらに実験も実際に行われています。

 その実験ではプロテインが肥満に効くのはわかってたものの、リバウンドを防げるかは不明でした。

 ところが新たに発表された論文は、プロテインとリバウンドの関係について調査を行っていました。

 これは152人の男女を対象にした実験で年齢は18才〜60才。

 BMIが28〜40の人を集めて、まず1日800〜1000kcalの厳しいカロリー制限に8週間ほど挑戦してもらいました。

 結果、参加者たちは平均で8%ほどのダイエットに成功し(平均で12.7kgぐらい)、そこから24週間の体重メンテナンス期間に突入しました。

 その際に、全体を3つのグループにわけています。

  • 普段の食事+45gのホエイプロテイン+1,000mgのカルシウム
  • 普段の食事+45gのソイプロテイン
  • 普段の食事+48gのマルトデキストリン

 それでどんな違いが出たかと言いますと、以下のようになっています。

  • 全グループに体重・体組成・コレステロール・中性脂肪・血圧の変化なし
  • 高タンパクグループは安静時代謝のみ1日65kcalほど増えていた

 どの参加者も平均で2.05kgほどリバウンドしており、そのほかのパラメータには3つのグループで差はありませんでした。

 安静時の代謝には差が出てますが、65kcalってのは長期的にはもっと影響が出るかもしれない程度の違いです。

 この結果をどう解釈するかは微妙なとこでありますが、以下のように考えることができそうです。

  • 体重のメンテナンス期にはプロテインは無力なのかも?
  • 単純にプラス45gぐらいのプロテインだとメンテナンス期の食欲上昇には立ち向かえないのかも?

 ただ、多くの研究によりプロテインに食欲コントロールがあると言われているため、体重1kgあたり1.6g〜2.2gのタンパク質を目指してみるのはありかと思います。

プロテインはデメリットよりメリットが多い

 一部では「プロテインは腎臓や肝臓に悪い」や「意味がない」といった言説もあるようです。

 そこでまず気になるのがプロテインパウダーの悪影響で、もっとも言われるのは腎臓や肝臓への影響です。

 実際、専門家も「健康な人でもタンパク質を摂り過ぎると腎臓や肝臓にダメージを与える」と考えていたことが時期がありました。

 しかし近年は多くの研究によってその考えは否定されており、例えば48人の男女が8週間の激しい筋トレをしてもらった研究では、食事とプロテインパウダーで高タンパク食を摂取させても、腎臓の機能に違いはありませんでした。

 もちろん、腎臓病や腎機能が低下している人は、タンパク質の摂取量を監視する必要があります。

 しかし、そうでない限りはプロテインパウダーやその他の高タンパク質食品を摂取しても安全であるという考え方でも問題ないと思います。

 もうひとつ、「高タンパク食は骨によくない」という考え方もあります。

 その主な理由はタンパク質の酸が骨からカルシウムを奪うため、最終的に骨が弱くなる可能性があるからだそうです。

 ただし、こちらも腎臓の話と同じで、現在の研究では「高タンパク食は骨の健康を増進する」という考え方の方が主流であり、プロテインはカルシウムの吸収を促進し、骨格筋の成長を促し、減量中の骨量を維持すると考えられてたりします。

 実際、18ヶ月の長期研究でも、毎日45グラムのホエイプロテインを飲んだ高齢者のグループは筋肉量が多く保たれていたそうです。

 そのため、プロテインによって高齢者はより長く活動できるようになり、おかげで骨の健康に役立つ可能性があるとのことです。

 つまり、プロテインパウダーは体に悪いものとは言えませんが、あえて悪いポイントを紹介するなら、以下のようなものが挙げられます。

デメリット1.:製品によって健康に悪い物質が入ってる問題

 プロテインパウダーは、製品の安全性、有効性、表示を評価するのはメーカーの責任とされてまして、それゆえに商品によって品質が違いが大きいです。

 そのため、一部のプロテインパウダーには有害な成分やスポーツで禁止されている物質が含まれている場合があり、問題になったりすることもあります。

 ただ定番のプロテインパウダーブランドは、近年は第三者機関による試験を行っているため、よほど変なブランドを買わなければ問題にすることでもないと考えてよいでしょう。

 また、第三者機関によるチェックを受けてるブランドとしては、「NSF International」・「USP」「ConsumerLab」・「Banned Substances Control Group」みたいなラベルが貼ってあれば、安心だとお考えください。

デメリット2. 消化不良の可能性

 プロテインパウダーは基本的に安全なですが、大量に摂取した場合は消化器系に不調が出る人もいます。

 たとえば、乳糖不耐症の方や乳糖に敏感な方は、乳製品ベースのプロテインパウダーを摂取すると、胃もたれやガスなどが起きることがあります。

 プロテインで腹を壊す人は、植物性プロテインパウダーを選ぶか、ホエイプロテインアイソレートを試してみてください。

 また、植物性プロテインパウダーを使用する場合は、食物アレルゲンや過敏症の可能性がないかのチェックは必ず行ってください。

 さらに過敏性腸症候群の方やFODMAPに敏感な方は、エンドウ豆系のプロテインや糖アルコール添加のパウダーで不快感を感じることがあるため、これも注意するべき点です。

デメリット3. 長期研究がない問題

 副作用ではないですが、プロテインパウダーを大量に摂取し続けた場合に、どれぐらい安全なのかを調べた長期研究は少ないです。

 そのため摂取量の上限を調査するには、さらなる研究が必要なんですよね。

 いまのところは、人体は過剰にプロテインを摂取しても処理できると考えられており、1日に体重1kgあたり2.5g〜3.3gのタンパク質であれば問題はないでしょう。

 プロテインパウダーを使用する場合は1日1回~2回にとどめて、残りのタンパク質は食事から摂取したほうがいいかもしれないと考えてください。

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